「戸籍の附票」とは?

 

 

今日「住民票の写しと戸籍の附票の違いは何か」と電話で問い合わせがありました。主に役所への手続きで、申請者の住所を証明する書面として「住民票(正確には「住民票の写し」)」を取得することがあると思いますが、この他にも役所で取得することのできる個人の住所が記載された書面に「戸籍の附票(戸籍附票)」というものがあります。

 

戸籍の附票(ふひょう)とは、個人の戸籍の編製と同時に作成され、その人が生きている間(戸籍に在籍している間)の住所の移り変わりが記録されている書面です。もしかしたら、「相続」を原因とした不動産の名義変更(法務局への所有権移転登記)を自分で申請したという方の中には、戸籍の附票を取得したことがある方もいるかもしれませんが、一般の方にはあまりなじみのない書面でしょう。ちなみに相続手続きの実務では、被相続人である不動産の所有権登記名義人の登記簿上の住所と最後の住所のつながりを証明するために戸籍の附票を取得することがあります。

 

また戸籍の附票はその名の通り戸籍に「附」された情報についての書面ですが、「戸籍法」ではなく「住民基本台帳法」という法律にその規定があります。現在の住所地の役所と本籍地の役所で情報を共有することで、住民票の情報をダブルチェックして正確性を担保するというわけですね。

 

そういえば少し前に改正戸籍法についての話をブログで書きました。ゆくゆくは本籍地以外の役所でも戸籍の附票が取得できるようになるのでしょうね。被相続人が複数回転籍・転居していた場合でも最寄りの役所で必要な戸籍(や附票)が取得できるようになれば、相続人の調査・確定に要する時間が大幅に短縮できそうです。地味なポイントに便利さを感じる、地味な世界です・・・(^^;)

 

 

 

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