私はこちらの整理学をおすすめします。【読書週間に本を読もう!】
今年の7月に96歳で亡くなった、お茶の水女子大学名誉教授で英文学者、言語学者、文学博士などの肩書を持つ外山滋比古さんの「思考の整理学(ちくま文庫)」という本をご存知の方は多いと思います。初版から40年近く経った今も大学生等若い人を中心に読み継がれている本です。私が書店員だった頃にも、どこだったか忘れましたが地方の書店員さんの「もっと若いころに読んでおくべきでした」といった感じの手書きのPOPがそのまま帯になっていて、ずっと平積みで置いていた記憶があります。
今回ご紹介するのは外山滋比古さんの本で、私が思考の整理学以上におすすめする「読みの整理学」という本です。
この本では、既に知っていることを読むことを「アルファ―読み」、未だ知らないことを読むことを「ベータ―読み」と定義して、読書の質を上げていくには「ベーター読み」を磨いていくことが重要だということを、著者の実体験に基づいた事例などを取り入れて、分かり易く説いています。私は特に冒頭の中学生から届いた手紙についてのエピソードが面白かったです。
言語学者、文学博士の書いた文章とだけあって、とにかく読みやすいです。なので、内容についてはここでは深く触れません。エピローグを合わせて220ページなので、少しまとまった時間があるときに一気に読んでもいいし、章ごとに読んでもいいと思います。
情報にあふれかえっている今の時代に、わかりやすさに逃げず、未知を読む「ベータ―読み」を磨いていくにはどういったものを、どんな読み方で読んでいけばいいのか教えてくれます。
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