持続化給付金の給付対象についての主な特例【持続化給付金関連Vol.3】

 

昨日、経済産業省のホームページにてその概要についての「速報」が発表された持続化給付金ですが、お電話やメールにて「はたして自分(自社)が給付対象になるのかよくわからない・・・」といったお問い合わせをいくつかいただいております。

 

速報の申請要領によると、給付金の給付額は、

 

200万円(個人事業者の場合、100万円)を超えない範囲で、対象月の属する事業年度の直前の事業年度(個人事業者の場合、2019年)の年間事業収入から、対象月の月間事業収入に12を乗じて得た額を差し引いたもの(10万円未満の端数は切り捨て)

(※対象月とは、2020年1月から12月までの間で月間事業収入が前年同月比50%以下となる月のうち任意で選択した月のこと)

 

と記載されていますが、文章ではとても分かりづらいので、これを式に表したものが次のとおりです。

 

S = A - B × 12

 

S:給付額(法人・・・上限200万円、個人事業者・・・上限100万円)

A:年間事業収入(法人・・・対象月の属する事業年度の直前の事業年度、個人事業者・・・2019年)

B:対象月の月間事業収入

 

さて、ここで本題ですが、持続化給付金をより多くの事業者が給付できるようにするための特例措置がいくつか設けられています。

今回は、特例が適用となる事業者の中でも特に割合が多いのではないかと考えられる2019年に創業した事業者への特例収入に季節性がある事業者への特例についてご紹介したいと思います。

 

1.創業特例(2019年に設立した法人の場合)及び新規開業特例(2019年に新規開業した個人事業者の場合)

☆法人及び個人事業者いずれも、2020年の対象月の月間事業収入が、2019年の月平均の事業収入よりも50%以上減少していることが認められる場合、次の式により特例の適用を選択することができます。

 

S = A ÷ M × 12 - B × 12

 

S:給付額(法人・・・上限200万円、個人事業者・・・上限100万円)

A:2019年の年間事業収入

M:2019年の設立(開業)後月数(設立(開業)月は、操業日数にかかわらず1ヵ月となる)

B:対象月の月間事業収入

 

算定例 法人

 

算定例 個人

 

 

この特例を適用する場合に必要な書類は次のとおりです。

法人の場合

① 対象月の属する事業年度の直前の事業年度の確定申告書類

事業年度が複数にまたがる場合、2019年中の全ての月間事業収入がわかるもの

② 対象月の売上台帳等

③ 通帳の写し

④ 法人履歴事項全部証明書(設立日の確認のため

 

個人事業者の場合(④または④’いずれかで良いが、④’の場合通常より時間を要する)

① 2019年分の確定申告書類

② 対象月の売上台帳等

③ 通帳の写し

④ 個人事業の開業届出書又は事業開始等申告書(開業日の確認のため

④’ 開業日、所在地、代表者、業種、書類提出日の記載がある書類

 

2.季節性収入特例(月当たりの収入の変動が大きい場合)

☆次の2つの条件をいずれも満たした場合、特例の算定式によりその適用を選択できます。

 

条件① 少なくとも2020年の任意の1か月を含む連続した3ヵ月(対象期間)の事業収入の合計が、前年同期間の3ヵ月(以下「基準期間」という)の事業収入の合計と比べて50%以上減少している

条件② 基準期間の事業収入の合計が、基準期間の属する事業年度(個人事業者の場合、2019年)の年間事業収入の50%以上を占めること。ただし、基準期間が複数の事業年度(個人事業者の場合、2018年)にまたがる場合、基準期間の終了月の属する事業年度(個人事業者の場合、2019年)の年間事業収入の50%以上を占めること。

※対象期間の終了月は2020年12月以前とする。

 

S = A - B

 

S:給付額(法人・・・上限200万円、個人事業者・・・上限100万円)

A:基準期間の事業収入の合計

B:対象期間の事業収入の合計

 

算定例 法人

 

算定例 個人

 

この特例を適用する場合に必要な書類は次のとおりです。

法人の場合

① 基準期間の属する事業年度の確定申告書類

(基準期間が複数の事業年度にまたがる場合には当該期間の全ての期間分)

② 対象期間の売上台帳等

③ 通帳の写し

 

個人事業者の場合

① 2019年分の確定申告書類

(基準期間が複数年にまたがる場合には当該年分すべて)

② 対象期間の売上台帳等

③ 通帳の写し

④ 本人確認書類

 

上記の特例の他にも、法人の場合には、合併を行った場合・連結納税を行っている場合・個人事業者から法人成りした場合などにおいての特例が、個人事業者の場合には、事業承継があった場合などの特例が設けられています。

 

「前年同月比で50%以上減少している」というところばかりに目が行きがちですが、もしかしたら、貴方(貴社)も給付の対象かもしれませんよ。

 

 

持続化給付金の給付対象についての主な特例【持続化給付金関連Vol.3】” に対して11件のコメントがあります。

  1. 一昨年0申告を行い休業して居た法人で、昨年6月より営業開始をした法人の特例はどうなるでしょう?
    6月から、本年2月迄は、130万円平均で売り上げがあります
    しかし、3月、56万円、4月は、37万円と新型コロナウイルスによって休業要請や自粛要請によって行動制限がありました。
    給付金の申請をしました、適切な帳票を提出してくれとのメッセージが来ました。

    1. gs-mutsulaw より:

      おはようございます。お問い合わせいただきありがとうございます。
      御社のケースを推測すると、昨年創業したというわけではないので「創業特例」には該当せず、かつ昨年6月から今年2月まで安定した売上があるのであれば「季節性収入特例」にも該当しません。また、直前の事業年度の確定申告が完了していないのであれば2事業年度前の確定申告書を使い申請することも考えられますが、「休業」されていた、ということであればこの特例も適用するのは難しいのではないかと考えます。よって通常の計算方法により給付額を算出することとなります。
      昨年6月以前の売上が全く無いということであれば、今年の3月及び4月は「申請の対象月」とすることができません。(昨年の3月・4月と比べて前年同月比50%以下ではないため)
      既に申請をされてしまっているので、申請の取り下げの可否を事務局に問い合わせをされ、可能であれば一度申請を取り下げ、今年6月以降、65万円以下の売上が発生した月を「申請の対象月」として新たに申請をすべきなのではないかと考えます。

  2. 合同会社SONGOESON より:

    コメント失礼致します。

    2019年に登記したものですが 2019年、2020年共に収支がない場合は特例に適応されるのでしょうか?
    ちなみにコロナの影響で始めようとしていた事業(イベント関連)が出来ないので会社としては全く機能させられなかった状態です。

    1. gs-mutsulaw より:

      コメントありがとうございます。
      2019年に創業された法人であっても、2019年、2020年の収支がゼロの場合、現時点での持続化給付金の事務局の想定しているケースには含まれないため、特例の適用はないものと考えます(受給額を計算するための基礎となる数字が存在しないため)。
      ですが、御社のようなケースでお困りの事業者はきっと日本全国多数いらっしゃると思います。
      個人的な見解ではありますが、今後、昨日成立した二次補正予算の「持続化給付金の対応強化(1兆9,400億円)」または「予備費(10兆円)」等の予算から、御社のようなケースの事業者への何らかの支援策が創設されることは十分に考えられます。実務的には「コロナの影響で始めようとしていた事業が出来なかった」ことを公的な書類でどうやって証明していくか、というところが論点になりそうです。

      1. 合同会社SONGOESON より:

        お返事いただきありがとうございます。

        引き続き準備をしながら、もうしばらく様子を見ていきたいと思います。
        どうやって公的文書にするか?も検討していきます。

        またご相談させていただきたいと思います。
        ありがとうございました。

  3. 須原学 より:

    2019年12月まで11年間 法人のタクシー業務をしてましたが、その2019年に個人タクシーの資格を取り、翌2020年の1月末より個人タクシーとして開業しました。オリンピックに向けて、重い腰を上げ、期待して思い切って開業を決意し、審美のために少ない貯金まで投資し開業したのに新型コロナウイルスの影響で、奈良の底に突き落とされ、尚且つ持続化給付金の対象にも外れております。2019年まで税気を収めてなかった訳でもないのに、対象外とされるのにどうしても、納得が行きません。最悪、この状態が8月まで綴と営業を続けることも出来ないばかりか、生きて行くことも出来なくなります。どうか早急に手配していただきたい。

    1. gs-mutsulaw より:

      須原様
      コメントありがとうございます。須原様のようなケースでは、先日成立した二次補正予算の「持続化給付金の対応強化」に含まれている「2020年創業(開業)特例」が当てはまるのではないかと考えます。家賃支援給付金と併せてまだその詳細は発表されておりませんが、今年の1月~3月に創業(開業)した事業者が、1月~3月の売上と比較して4月以降の売上が50%以上減少した月がある場合、その月を対象月として申請ができるようになります。詳細がわかり次第ブログにて取り上げようと思っています。
      また、持続化給付金のほか須原様のお住いの自治体でも、何かしら独自の事業者支援策が用意されているのではないかと考えます。大変厳しい状況のところを、ギリギリのところでやりくりされていらっしゃるのではないかと心中お察し申し上げます。当事務所のお問い合わせメールフォームから個別のご相談を無料にて承ることもできます。どうぞお気兼ねなくお問い合わせください。

  4. なお より:

    質問なのですがプロゴルファーです。 事業所得(賞金、契約先)と給与所得(レッスンなどで所属している店舗からもらう)の確定申告上では2つの収入があります。
    事業所得はコロナの影響を受けていないわけではありませんが50%を切るほどの影響は受けませんでした。
    ですが給与所得の方は店舗が休業になり全く収入がなくなり50%減どころかゼロでした。
    6/29からの給与所得の人も持続化給付金が申請出来るとの事で申請しようとしましたところ事業所得があるために申請出来ない事になっていました。

    これは仕方ない事なのでしょうか?
    ものすごく収入に打撃を受けているのにこの場合は給付金を受け取る対象者にはならないのでしょうか?

    1. gs-mutsulaw より:

      なお様
      コメントありがとうございます。本日より対象が拡大され、新たにワクが設けられた「主たる収入を雑所得・給与所得で確定申告した個人事業者」ですが、当該個人事業者向けの申請規程の第3章の(1)に「業務委託契約等を主たる収⼊として得ているとは確定申告書(・・中略・・)第⼀表における「収⼊⾦額等」の「雑 その他」及び「給与」の欄に記載される収⼊⾦額のうち、業務委託契約等収⼊であるもの(・・中略・・)が、他のいずれの収⼊(・・中略・・)も下回らないことをいう。」との記載があります。なお様のケースの場合は、事業所得の方が「主たる収入」と判断されてしまったので、フリーランス等の事業者の対象外とされてしまったのではないかと考えます。

  5. とし より:

    初めまして。コメント失礼します。

    B-1 2019年新規創業特例(2019年に設立した法人)に該当します。
    恥ずかしながら未だ確定申告が済んでおりません。
    必要書類に
    ① 対象月の属する事業年度の直前の事業年度の確定申告書類の控え
    (事業年度が複数にまたがる場合は、2019年中の全ての月間事業
    収入がわかるものを提出すること)
    ② 対象月の売上台帳等
    ③ 通帳の写し
    ④ 履歴事項全部証明書(設立日が2019年1月1日から12月31日のものに限る)
    とありますが、②③④はあります。
    ①については売上台帳があるのですが、確定申告が完了してないと申請できないのでしょうか?

    1. gs-mutsulaw より:

      とし様
      コメントありがとうございます。とし様のケースについてはお察しのとおり、確定申告の完了後に、税務署の収受印又は電子申請の受信日時の印字された第一表及び法人事業概況説明書の(1)(2)を入手した後でなければ申請はできないものと考えます。
      但し、例えば決算書類がまだ税理士から戻ってきていないだけ、ということであれば、税理士の手元にある控え等の写しなどを入手して必要事項を入力し、補正に引っかかるのを前提で第一表・概況説明書は添付せずに申請し、後から補正の対応で第一表・概況説明書を添付するといったことも申請のテクニックの一つではあると思います。以上ご参考にされてください。
      (追記)実際に確かめたわけではありませんが、もし申請フォームの入力時に添付ファイルについても正しく添付しないと次のページに進めない、ということであれば、上記のテクニックは使えません。

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