制度開始から四半世紀にも関わらず利用者数が低調なのはなぁぜなぁぜ・・・【法制審議会 民法(成年後見等関係)部会】
平成12年の改正民法の施行からはや四半世紀の「成年後見制度」ですが、最高裁判所の公表によると、昨年末現在でその制度の利用者は全国で約25万3900人程度のよう。超高齢化社会の現代ニッポンにとってこの数字はとてもとても低いものではないかと思います。
裁判所ホームページ 成年後見関係事件の概況 → https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/siryo/kouken/index.html
同ページ → 令和6年1月から12月まで(PDF:2.23MB)PDFファイル
↑のPDFファイルの最終ページに利用者数が記載されています。
総務省統計局ホームページ 人口推計(2024年(令和6年)10月1日現在) → https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2024np/index.html
総務省統計局の人口推計によると、令和6年10月時点での国内の日本人の人口は約1億2029万6千人で、このうち65歳以上の人口はは3624万3千人、さらにそのうち75歳以上の人口は2077万7千人とのこと。25万3900人というと、75歳以上の人口でいえば約1.2%ですよ。75歳以上の100人に1人くらいが後見制度を利用しているということになりますが、、ジッサイ本当にそれだけで足りてるのかよ?と思います。。。
なんでこんなに少ないのか。それは端的に言えば、制度が時代に合ったものではなくて、かつとても使いにくいものであるということではないかと個人的には思います。2年前に身寄りのない高齢者の身元保証支援を行う会社の役員となって、これまでに最前線の現場を目の当たりにして特に強くそう思うようになってきました。
そんな成年後見制度ですが、現在法務省の法制審議会にて制度の見直しについての話が進んでいるようです。一度制度を利用するとよっぽどの理由が無い限りは途中でやめることができない現行の原則が見直されて利用期間や終了の規定が設定できるようになりそう。
超高齢化社会の現代ニッポンの時代に合った制度の大胆な改革を望みます。。。
讀賣新聞オンライン(ヤフーニュース) 成年後見、「途中でやめられない」原則を見直し…「期間の設定」や「終了規定の新設」検討 6/6(金) 5:00配信 → https://news.yahoo.co.jp/articles/d7f1529071c5d63743e9ef49b94d800ced6fcaca
法務省ホームページ 法制審議会-民法(成年後見等関係)部会 → https://www.moj.go.jp/shingi1/housei02_003007_00008.html